「きれいな女になるのが人生の目的じゃないの」
【ファミリーポートレート】桜庭一樹
Qちゃんは、家事が苦手である。
けっこう苦手である。
料理は出来ない。掃除は嫌い。
脱いだ服や使ったものを、ぽんぽんそ辺りに置く癖がある。
そのうえ面倒くさがりだし~。
でも、週末わたしの家へ泊まっているときは、頑張っているのがわかる。
洗い物してくれるし、脱いだ服も片付けようと気をつけてる。
そして何より、わたしが家事をしていることに感謝の気持ちを伝える。
「今日もご飯おいしかったよー」
「いつも家事してもらってるから、わたしが奢る!」
「ありがとう」がとっても多いし、わたしが家事をしていると出来る事は、何でも手伝ってくれようとする。
Qちゃんはよく出来た子だよ!!!
家事に文句言われる事はあっても、こんなに感謝されたことはないよ。
私は猛烈に感動してます。
愛情が沸々とわき起こります。
これって、Qちゃんが女だからってわけじゃないと思う。
正しくは女性の人生・生き方、それは社会制度にまで延びて、それらに対する不安や疑問について考えた事があるからだと思う。
「女は家にいるもの!」という考え方は、今まで男性が女性に押し付けてきた概念だと思っていたの。
でも意外と、女もそれがいいと思ってるよね。
「わたし古風な女だから・・・えへ」みたいな女子が!
いや、専業主婦をバカにしてるわけじゃないので、悪しからず。
わたしとしては単純に二人の人間がいて、それぞれ得意な方を分担していけばいいと思ってます。
その結果、主婦ってのは理にかなってるもんねぇ。
でもさ、今までの歴史の中で男が作り上げた「古風な女」の概念を、さも褒め言葉・自慢のように思ってる女子・・・イライラするぅ~!!
男の後ろを三歩下がって?!
手繋いで並んで歩けばいいのに。ねぇ。
横に並ばれるのを嫌がる男に、愛はあるのかな?